JP_Stripes in サッポロでAlexaとStripeの話をしてきた。 #Alexa #AlexaDevs #JP_Stripes
せーのでございます。 今日はクラメソサッポロオフィスのおとなりビルであります「創生スクエア」内のHTB、北海道テレビさんにて行われた「JP_Stripes in サッポロ Vol.3 -- JPSC2019 re:Cap --」でお話してきたのでレポートします。
昨今クラメソ内でも決済の話題は熱いので気になる所でした。ちょうど東京出張から帰ってくる日で、会場がオフィスから激近なこともあり、
参加者としてお邪魔しようと思っていたら主催のHTB三浦さんのご厚意で登壇することに。 いつものAlexaで見る顔ぶれとは全く違う参加者(スーツが多い!)に新鮮な気持ちでおしゃべりしました。
レポート
JP_Stripesキックオフ &Stripeアップデート(Stripe Japan:小島さん)
最初はStripe Japanの小島さんからこのJP_Stripesの案内とStripeの最新アップデートの解説がありました。コジマと書いて、オジマさんです。 小島さんと言えば「副業」ならぬ「複業」としてAuth0やnulab、ABEJAなど様々な会社で活躍されている「パラレルマーケター」として有名な方ですね。
JP_Stripesは13都市に渡ってこれまで48のミートアップが行われました。#JP_Stripes でつぶやかれたツイートは6400を超えています。コミュニティにとってこのツイート数の多さは大事な要素になっていて、SNSを通じてコミュニティを知らなかった方がどんどん参加していくことがコミュニティの拡大、活性化には欠かせません。 関西でのミートアップが多いことからJP_Stripesとして最大のカンファレンス「JP_Stripes Connect 2019」は大阪で行われました。クラメソからは社長の横田もセッションに登壇させて頂きました。1日で関連ツイートが800以上という熱の高さで、昨今の決済サービスに対する関心の高さが証明される結果となりました。小島さんからは「別にConnectを関西に固定する気は全くない。熱が高ければ札幌でConnectを開いて、みんなが札幌に来るような流れを作れれば」というお話も。盛り上がっている地域で盛り上がるイベントが行われていく、という形になりそうです。
続いて最近のStripeのアップデートについての解説がありました。Stripeの特徴はその手続の簡便さで、最近ではアカウントもない状態から本番の決済が使えるようになるまでの時間を競うタイムアタックも密かなブームだとか。ちなみに最短記録は8分40秒弱だそうです。アメリカでは投資に対するリターンが高いサービスとしてAirBnBに続いてStripeが評価されているのだそうです。
「現在のStripeのサービスは基本となる「Payments」の他にサブスクリプション決済のサービス「Billing」C2Cのサービス「Connect」などがあります。 他にも決済データをSQLで抽出する「SIGMA」や不正カード利用を検知する「RADER」、面白いところではアメリカに法人を作るサービス「Atlas」などがあります。デラウェア州は税制的にいい、ということで人気が高いです。
細かいところではStripeは決済の入力画面をWebサイト内に埋め込めます。決済サービスはカード番号を入力する時だけ別の画面に飛ぶ事が多く、そこでいわゆる「カゴ落ち」がおきてしまう。Stripeではその心配はありません。
最近では各種クレジットカードに加えてApple Pay、Google Payなどの代替決済にも対応しました。 Apple Payはカード情報があらかじめ入っているので、非常に使いやすいです。今後このような簡単に使える決済手段がメインストリームになっていくことでしょう。
サブスクリプションプランが最近はマネタイズプランとしてブームですが、例えばプラン内容をbasicからbusinessに変更する時、裏側では一旦basicプランの解約が行われ、新たにbusinessプランとしての再契約が行われています。Stripeではこの動きをシームレスに変更することができます。更に解約時に月の途中でも料金を日割り計算できたりします。
Stripeは加盟店審査に近いことをやっていい、とカード会社から委託を受けているのでこれだけ速くサービスが使えます。ただJCBだけは書類審査が必要なので2週間から1ヶ月の期間が必要になります。ですので、使うかどうかは後で考えるとして、とりあえずJCBの申請だけは先にしておくことをおすすめします。JCBがOKになれば、同じ書類でDinersやDiscoverも使えるようになります。
最新のサービスとしてはオフラインへの取り組みもあげられます。「600」という無人コンビニは読み取った情報をStripeに投げています。クラメソでやっているDevelopers.IO Cafeも決済はStripeを使っています。
今度Stripe用のPOSをリリースする予定です。タブレットやスマホと連携して決済を行うPOS端末が色々ありますが、Stripeは元々オンライン上の決済APIサービスなので「実店舗もあるがECサイトもある」というようなオンラインとオフラインの両方の管理を一つにしたい、というニーズに応えるものです。」
オンラインにとどまらずオフラインにもその世界を広げつつあるStripe。Twilioと連携して電話で決済を行える「Twilio Pay」はテレビショッピングなどの仕組みに活用できますし、Stripe用の組織用物理カードも作れるようになるそうです。そうなると会社でカードを作って、社員などはそれを使い、経費は一括で会社払い、などもできるようになります。 今後様々な分野でStripeの名前を聞くことになりそうです。
10年間使い続けているPaypalからStripeへ?〜あるウェブディレクターの軌跡〜(ジャクスタポジション 西山さん)
つづいてはジャクスタポジションの西山さん。「Movable Type」というCMS(コンテンツ管理システム)サービスを使ったWebサイトの制作やMovable Typeのプラグイン開発、販売などをされています。「JP_Stripes Connect 2019」のサイトデザインも担当されたそうです。
そんな西山さんからはStripeを使ってダウンロード販売のサイトを制作された時の失敗談をお話されました。
なんでもテスト環境では出来ていたチャージが本番環境でされていないことに、リリース2ヶ月後に気づいた、とのこと。そこから改修をし、入金されていなかったその2ヶ月間の顧客とトークン情報のマッチングを行う処理を行ったそうです。
そこで西山さんが感動したのが「サポートの丁寧さ」と「ドキュメントのわかりやすさ」。ドキュメントは英語なのですが、Google翻訳でここまで綺麗に翻訳される文章はなかなかない、というくらいわかりやすい文章だそうです。またサポートは手厚く、わかるまで何回聞いてもきちんと答えてくれたそうです。
そんなこんなで無事問題も解決した西山さん。Stripeのサポートの良さを絶賛していました。
JPSC2019 で色々聞いてきたハナシ(HTB 三浦さん)
つづいては主催でもあるHTBの三浦さん。 JP_Stripes Connectで受けたかったハンズオンと聞きたいセッションがかぶってしまった三浦さん。お友達を勧誘して代わりにハンズオンを受けてもらったそうです。
今回はそのハンズオンで身につけた「Twilio Payを使った電話決済」を使って、今回のJP_Stripes in 札幌の会費を徴収しよう、というデモが行われました。これは斬新!
Twilio Payは電話APIサービスであるTwilioとStripeを連携させ、電話にてカード情報を打ち込むと、そのまま決済ができる、というサービスです。API連携のみで行われるため人間が介在することがなく、例えばオペレーターにカード情報を口で教える、といったセキュリティ的に危ないことがないのが特徴です。
今回の会費は600円。私も挑戦してみましたが通常Webサイトでの決済で行うようなカード情報を電話で打ち込むだけであっけなく決済が完了しました。
ちなみにTwilioは決済1回で15円、Stripeの手数料が決済額の3.6%ということで、20人だと760円が今回の決済手数料の総額になるようです。 これを数時間で組み上げられてしまうところがStripeの面白いところかと思います。
Alexaスキル&レジレスカフェにおけるStripe活用への取り組み
私からはAlexaスキルと、Developers.IO CafeでのStripe活用についてお話致しました。
客層的にAlexaに関わったことが無い方ばかりだろう、と覚悟していたのですが、意外とEchoを持っている方が半分くらいいて、ちょっとホッとしました。
Developers.IO Cafeは決済がオンライン上で全て行われる、ということでStripeとの相性の良さがあります。何よりセッションでもお話したように「顧客体験」に集中するため、このように手軽に使える専門サービスがあることはありがたいことです。 この後カフェもPay対応などを進めていっています。Stripeさんにはこれからもお世話になります。
一方Alexaの場合はきっかけはTwilioのカンファレンスに行った際に聞いたTwilio Payのサービス内容と、その後登壇とスタッフを行ったJAWS DAYS 2019でのAlexaハンズオンでした。
Twilio Payは電話、つまり音声による決済サービスなので、同じボイスによるVUIであるAlexaと体験的には非常にスムーズに繋がります。これを進めていくと、例えばAmazon Connect + Amazon Lexなどを使えばカード情報を口で言うことでAlexaとシームレスにつなげることもできそうです(ただカード情報を口で言うことがセキュリティ上どうなのか、ということは検討の余地がありますが)。
いずれにしてもAlexaはマネタイズに関してはまだまだこれからの分野のため、Stripeのような簡単に組み上げられる決済システムはブレイクスルーとなる可能性があると思います。
街の漢方薬局がイマドキお客様に郵便局で払ってねってどーなのと思ってから今日までの話(伝統漢方 からさわ薬局 唐澤さん)
最後はからさわ薬局の唐沢さんがお店の漢方の支払いをStripeにするまでの紆余曲折をお話くださいました。
からさわ薬局さんではリピーター限定で通販を行っていますが、その決済方法は昔ながらの郵便局への振込。エンドユーザーの特徴や注文方法を考えた結果、QRコードから決済画面へ誘導してカード決済できるようなシステムを模索し始めます。この話がわかりやすく共感できることばかりで。。
結果的にStripeでカード決済できるような道に落ち着きそうな唐沢さん。コンサル業として、どのような部分が引っかかるのか、というのも勉強になったセッションでした。
まとめ
ということで初めて参加したJP_Stripes in サッポロ。JP_Stripesとしては3回目だそうですが、それ以外でもよくみる顔ぶれなのだそうで、とても参加者の仲の良さを感じました。一方で私のように初めて参加する、という方も1/3ほどおられて、コミュニティとしての勢いを感じました。 色々ヒントもいただきましたので、試してみたいと思います。また宜しくお願いします!